定期的なチェック・メインテナンスの必要性
津市の中心に位置し(津駅から15分)亀山市からも通院可能なところにある(歯科・歯医者)ナカノ歯科クリニックです。
皆さんはどれくらいの頻度で歯科医院を受診されていますか。3か月毎に行っている人もいれば、痛くなった時だけ受診する人もいることでしょう。歯科医の立場からすると、痛くなったり、何か症状が出てから行くのでは遅すぎる、歯医者は(医者もそうですが)起こりうる病気を未然に防ぐために利用するのが一番賢いやり方だということは自信を持って言えます。
ナカノ歯科クリニックにも定期的に受診されていく患者さんが多くおいでになります。3か月で新たに虫歯になる人はそんなにはいません。今でも”虫歯”には異常なほど反応する人が多くおられ、少し具合悪くなると「虫歯ではありませんか」と神経質に尋ねる人もまれではありません。しかし現在では歯を失う原因の80%は歯周病です。お口の中全部が虫歯になるということは本当にまれですが、歯周病はお口の中全体的に進んでしまいます。ですから壮年期を過ぎると虫歯はさておき、歯周病は予防、もしくは進行しないようにしていくことが肝要です。
歯周病を進まないようにするためには日ごろのお手入れが最も大切です。けれどの歯の手入れは非常に難しく、大人でも合格点を出せる人はそれほど多くありません。ですから定期的に受診し、その都度歯磨きの指導を受け、自分ではお手入れの難しいところはプロに掃除をしてもらうことが最も効果的です。ちゃんとお手入れができていても数か月もすると歯の表面にバイオフィルムという粘着性の被膜が形成されてしまいますので、汚れが非常に落ちにくくなります。これも専用の薬剤と機械を使ってきれいにしてもらいましょう。
こういったお手入れがちゃんとできていると、歯周病はもちろん虫歯にもなりにくい状態を保つことができます。けれどのちゃんとできているかどうかは自分ではわかりにくいものです。大丈夫と思わないでプロの指導とケアを受けるようにしましょう。
一応治療が終了した直後は多くの患者さんは2,3か月後も受診されます。しかしそれが数回以上になるとだんだん足が遠のく傾向にあります。「いつ来ても同じことをするだけ、もういいや。」と自己判断されるのでしょう。しかし定期的に受診される患者さんとそうでない患者さんの間では数年たつと大きな違いが出てきます。数年後に「虫歯になったようだ」と受診された患者さんは、多くが歯周病もかなり進行してしまっています。反対にX線写真や検査結果から「もう多くの歯はそれほど長くもたせることができませんよ」と判断し、そう伝えた患者さんでも自分できっちり手入れをし、毎月お手入れに来院している人は10年以上も同じ状態を維持できて、自分の歯で咀嚼できる状態を保てていることもあります。こんな患者さんを診ると、やはりプロの力はかなり役立ているのだなと実感させられます。
健康で長く噛める状態でいるためには、患者さん自身の継続力と歯科医師や衛生士の力添えが不可欠だと思います。
症例1 術前
長期放置の結果かなり悪い状態です。
60代女性
治療期間 約1年 (すべて保険内治療)
症例1 術後5年
定期的に全体のチェックとメインテナンスに欠かさず来院されています。
歯ぐきの色はきれいなピンク糸で健康な状態です。いったん治療が完了してから、ほぼ歯の治療はやり直していません。
今後も定期的なチェックとクリーニングを続けていけば、この状態を維持できると思います。
症例2 術前
長期放置です。仕事が忙しく今まで治療を受けられなかったとのこと、
現在単身赴任中で、2か月後に家に帰るので2か月で治してほしいという希望です。
30代男性 2か月で歯の治療は完了。すべて保険内。
ただしは歯周病の治療はそれほど短期ではむずかしい。
症例2術後 初診から2か月後
歯の治療は終えました。この状態を維持できるかどうかは、帰郷後もちゃんと定期的に受信されることが必要です。
まだ歯ぐきの周りにプラークが残っている状態です。2か月でブラッシングが完璧にできるようになるのは、ほぼ無理と思います。